子育て応援ひろばすかりぶ

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医長が教える子どもの健康

新型コロナウイルスとは(医長が教える子どもの健康 2020年4月号)

 このウイルスに感染すると、インフルエンザのような症状が出ます。発熱、咳、息苦しさ、筋肉痛、疲労感などです。重症化すると、肺炎、急性呼吸窮迫症候群、敗血症や敗血症ショックとなり死亡する場合もあります。高齢者と基礎疾患のある人は重症化しやすいと思われます。基礎疾患は、高血圧、糖尿病、心疾患、慢性呼吸疾患、がんなどです。こどもの感染はまれで、感染しても軽症と思われています。中国での調査では18歳以下の患者は2%程度で、そのうちで重症化する場合は3%以下でした。重症化して入院しても平均1週間程度で退院しているようです。妊婦が重症化したというデータは限られています。妊娠により重症化リスクが上昇するということはないようです。今のところ、妊婦の感染により胎児に悪影響があるとか、妊婦から胎児に感染するといったデータはありません。今のところ、このウイルスは、一人が二人から三人に感染させると思われます。主な感染源は咳やくしゃみなどによる飛沫です。このウイルスは、机やドアノブの表面で数時間生存できます。エアロゾルで3時間、プラスチックやステンレスの表面で72時間生存したという研究もあります。このウイルス感染症の潜伏期間は2日から14日です。一般に咳などの感冒様症状を呈している人から感染します。症状がない人からも感染することがあるようですが、そういった感染がどれほどあるのかは不明です。

<感染予防について>

 このウイルスは、目、鼻や口から感染します。洗っていない手で顔に触れるのは避けましょう。せっけんを使って20秒以上かけて手を洗うか、手指消毒剤を使いましょう。飛沫感染を予防するには、感染者から最低でも1m以上離れましょう。マスクは感染した人が他の人にうつさないようにするには有用ですが、感染を防ぐという根拠はありません。

参考:ヨーロッパ疾病予防・対策センター(ECDC, European Center for Disease Prevention and Control )のCOVID-19情報

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